ドクター伊藤の健康コラム 医療あれこれ日記

2020年9月11日

PLDDは物理学2

さて本日は昨日お話ししましたように、なぜPLDDに物理学の知識が必要かということですが、PLDDに使われるレーザー機器はNd-YAGレーザー、ダイオードレーザー(半導体レーザー)、そしてまたHo-YAGレーザーとかがあります。波長は1064nm(ナノメーター)のNd-YAGレーザーをはじめダイオードレーザ(半導体レーザー)ーは800〜960 nm.(可変式)PLDDが日本に伝わった1980年代後半から、これらのレーザー光線は水すなわち生体に含まれている水分に吸収されると信じられて来ました。レーザーの波長と水分の吸収度合いは基本的に右肩上がりの関係なので、波長が長ければ長い方がレーザー光線は水分に吸収しやすい。即ち安全で効果的だと考えられていました。これも一つの結果ですが、大阪大学工学部の粟津邦男教授の最近の論文では水分のみではなくタンパク質を含む生体そのものの吸収と散乱(反射)を光学的に測定した報告がなされています。その結果どちらかというと450nmのいわゆるブールレイに近い波長の方が安全にかつ効率良く生体に反応するという報告がなされています。そのことによってPLDDは高齢者の方には効かないという理論は崩れてしまいます。MRIのT2という画像は水分を高信号即ち白く映します。それ故に若い方で椎間板の水分量が多ければ水分を含んだ椎間板は白く光ます。それに比べて高齢者の方また椎間板が傷んでいて水分量が減少している患者様の椎間板は黒く映ります。これを見てレーザーは水分にしか吸収しないという化石の理論を唱えている物理学の苦手な医師はPLDDは高齢者の方もしくは重症の患者様には効かないと自信満々に言うのでびっくりしてしまいます。ましてやその傷んだ椎間板に再生医療と称して訳の分からないインプラントとか入れたりするウソ医療も蔓延り始めていることに恐怖と警戒を強めています。それではまた軟骨の再生と再生医療は別物ですというお話しを次回はお話しさせて頂きます。

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