ドクター伊藤の健康コラム 医療あれこれ日記

2020年9月16日

光ファイバーの先端加工

椎間板ヘルニアのレーザー治療(PLDD)に利用するレーザーは接触型レーザーと言いまして直接光ファイバーをメスのように使い、組織(椎間板の髄核)と光ファイバーを接触させます。光ファイバーの先端からレーザー光線が出るのですが、コンサートとかで使われるレーザー光線同様、光ファイバーから出たレーザー光線は直進します。それで体の深いところつまりは他の組織や骨、ましてや神経とかにレーザー光線が当たらないように様々な工夫がなされます。以前お話しした水分の吸収曲線で波長を変えることなどですが、これも以前お話ししたようにこの理論もかなり化石のように古くなっています。それでレーザーの先端をザラザラに粗に加工します。また光ファイバの先端のレーザー光線が出る部分を円ではなく、立体的に円柱に加工します。レーザーが直進するのではなく球形に拡散し、光ファイバーが接触している組織だけレーザー光線作用させるためです。これを昔からアクティブファイバーと呼んでいました。その後、先端を半球(ドーム型)にしたり、円錐(コニカル)にしたりして、レーザー光線が直進し過ぎてないように工夫がされて来ました。これらのことにより安全と効果が確保されたように思われましたが、思わぬ落とし穴がありました。レーザー光線は光ファイバーの先端で乱反射して球形の光と変わるのですが乱反射するということは光ファイバーの先端で屈折をしているということです。屈折している光は一部が必ず反射します。つまりはレーザー光線が光ファイバーの先端で反射して逆光します。逆光したレーザー光線は果たしてどこに行くのか?先進医療にPLDDが認められた時代に何人かの医師が神経や他の部位を痛めて挫折されました。現在、PLDDをされている医師でもこのことが理解出来ていない医師もたくさんおられます。だからこそ、PLDDだけを専門的にやっていない医療機関は皆様気をつけてください。PLDDのことがわかっていなくて、PLDDをホームページに載せているにも関わらず、他の治療法がすぐれていると説明する医師も同じです。要はこの理論をわかっておられないのです。今はネットを含めて情報の時代です。患者様もお詳しい方がたくさんおられ、私も患者様の疑問にお答えしてそれが勉強になったりしています。皆様も私のご説明がわかりにくければどんどん遠慮なくご質問ください。

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